やる気が出ないときは「筋肉をちょっと刺激」

活動量が低い状態が続いたことで、かなり筋力が低下し、体を支えるのがキツくなっている状態。肩や腰の痛みもかなり出てくるはずです。それどころか、立っているべき時に立ち続けることができない状態かもしれません。

電車の中やコンビニエンスストアの前で、ヘタッと地面に座り込んでいる中高生を目にしますが、体がレベル3の状態に陥っているためと考えてもいいでしょう。交感神経タイプの疲れと同じように、副交感神経タイプにおいても、このレベル3の段階で引き返さなければ、病気が待っています。ですから、この段階の体のサインに気づくことが、非常に大切です。

レベル3で生じる疲れの感覚・症状は次のようなものです。気分は沈み、落ち込みがちになります。活動量が少ないことから、やせ細る、あるいは肥満傾向が出てきます。血流は更に滞り、体温は低下し、皮膚の色は青白くなっていきます。

また、副交感神経が優位な状態が続いたために、排泄・分泌機能が活発化し、鼻炎の傾向などが出てきます。さらに、心身共に、感覚が過敏になります。精神的には、他人からの視線や言葉がひどく気になり、神経質に反応するようになります。肉体的には、痛みや痒み、蕁麻疹(ジンマシン)が起きやすくなってくるでしょう。午後になると足が浮腫(むく)んできます。

このレベル3以降の疲れの解消法としては、数ヵ月単位でメリハリの利いた生活を続けながら、散歩をしたり、駅の階段を上ったりして、徐々に体を鍛えること。とにかく、低下した筋力、循環器系の機能をアップすることが大切です。また、自律神経を整える爪もみ療法も効果的なので、試してみてください。

疲れのレベルが4に至ってしまうと、副交感神経優位の疲れも、いよいよ病気の領域に入っていきます。全身の倦怠感が強くなり、筋力など体の機能低下によるコリ、痛みがひどくなります。また、知覚過敏の傾向が強まって、アレルギーが出てくる人もいるでしょう。

さらに、疲れのレベルが5に達すると、慢性的なアレルギー性疾患、重い鼻炎やアトピー性皮膚炎に苦しみがちになります。そこまで行くと、回復するのに数力月単位の期間が必要になります。ですから、何度も言うように、そうなる前に早めに手を打つことが大切です。

このカテゴリでは、疲れの種類、疲れのレベルについて、少し細かい説明をしてきました。読者の皆さまには、これをもとに、体の声を敏感に聴けるようになり、自分の体がどんな状態にあるのかを知って頂きたいと思います。

そして、病気になる手前で上手に生活を変える生き方を手に入れてほしいと思います。次のカテゴリでは、疲れによって引き起こされる、さまざまな「不快な症状」のメカニズムについて、詳しく見ていきましょう。

— posted by ソラヒト at 01:35 am